2010年11月25日

ステイ 前編

本日は「ステイ」です。
アイメイトのお仕事、どれを取っても大変役に立つことばかりなのですが、この「ステイ」も、かなり地味ですがすご技の一つです。
「ウェイト」のロングバージョン的な感覚ですが、最大の相違点は、ユーザーがアイメイトのそばからしばらくの間姿を消してしまうことです。
簡単に言えば、ユーザーが戻るまでその場で待てということになり、私の場合、どうしても一緒に入れない場所などでトリトンを待たせる時に利用しています。
アイメイトにとっては、主人の姿が見えないため、とても心細く淋しい状況であり、しかし、その場を動かずに主人の帰りを待たなくてはならないという、実に難易度の高い技と言えるでしょう。
でも、これが上手にできれば、周囲の人々のアイメイトや盲導犬に対する理解は更に深まり、今以上に活躍の場が増大することは想像に難くありません。
トリトンは、この「ステイ」で、ある場所の人々の気持を動かし、結果、見事な仕事を果たしてくれたのです。
昨年の3月に私の奥さんの母親がくも膜下出血で倒れました。
この辺では最も頼りになる総合病院に緊急入院し、手術を受けることになりました。
翌日、約7時間にわたる長時間の大手術が無事に終了し、集中治療室で様態を見守ることになったのです。
盲導犬同伴での面会を予め病院側に求めましたが、残念ながら入院病棟はもとより外来患者が利用する一般病棟への出入りも拒否されました。
説得の末、病院が用意した部屋でトリトンを待たせることでやむを得ず同意し、約2週間にわたり毎日のように面会に行くことになりました。
同居していた母は、普段からトリトンを可愛がり、トリトンも、そんな母を慕っていましたので、是非、直接会わせてあげたいという気持ちがありましたが、病室の枕元にトリトンの写真を置いてあげることしかできませんでした。
一方、母が入院中、私は病院側に宛てて盲導犬受入をお願いするメールも打ちました。
毎日のように一人おとなしく敷物の上で伏せて待っているトリトン、面会から戻る私達を見つけると、それはそれは嬉しそうにしていました。
                              つづく
posted by ドスコイノブ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | トリトンとの日々