2011年03月10日

ヨレヨレの一年生 2

前回の記事の続きになります。
ピアノ教室の扉を開けて中に入った私の奥さん、いきなり受付の女性に本名を呼ばれて仰天し、元気よく返事を返したというところまでお話ししました。
お互いに顔見知りということもあり、簡単な近況報告のあと、早速本題について話を進めていったということです。
一体全体誰がピアノを習おうとしているのか?
50過ぎのおじさん、しかも全然目が見えないのにどうやって教えればいいのか?
おまけに、盲導犬同伴?
今までに経験したことのない新入生ならぬ珍入生をどのように受け入れるかについて、きっと、受付の女性も少々戸惑ったことと推察します。
それに対して私の奥さんが私や盲導犬についての大凡の説明をし、教室のシステムやレッスンにかかる費用などの具体的な内容について教えてもらいました。
帰宅した私の奥さんから報告を受けた私、どのコースが最も金銭的にお得かを計算する作業からとりかかりました。なにしろ、稼ぎが悪いので、この問題は最も重要なポイントになります。
この時点で、ピアノ教室に通うことがすでに決定事項として私の気持ちを高ぶらせていたことは言うまでもありません。
年間40回、月に3〜4回程度のレッスン、仕事が休みの夜という具体的な要望をまとめ、早速次の定休日に申し込みに行くことにしました。
時は静かに流れ、その日が訪れました。午後の早い時間に出陣を予定していたわが家に一本の電話が…。
なんと、その相手は先日私の奥さんに話しをしてくれたピアノ教室の受付の女性からのものでした。
その内容は、実際レッスンを担当する先生が、直接私から話を聞きたいということでした。
教えてもらう立場の私にしてみれば願ってもないことであり、実にありがたいこと、一方、教える側としてもどのようにレッスンを進行していけばよいのかを見極める上で両者が話し合う機会が必要と判断したのでしょう。
約束の時間に間に合うよう私達はピアノ教室を目指して家を出ました。
申込書への記入や建物内の構造を覚えるため、私の奥さんも同行します。
私の担当になる先生、この教室で20年もの永きにわたって教え続けていらっしゃるという女性で、高校生になる女の子のお母さんです。
でもでも、そんな大きなお子さんがいるとは思えぬほど若々しく、声から想像する私のうけた印象は、めちゃ可愛い元気なお姉さんというものでした。
それに、とっても優しそう!怖い先生だったらどうしようと一抹の不安を抱いていた私の危惧は杞憂に終わり、瞬く間に心の中は晴れ渡っていました。
しかも、大の犬好き、先生のお宅にもトイプードルの女の子がいるとのこと、もちろんトリトンのことも快く迎え入れてくれたのです。
今までどのようにピアノを練習してきたのか、どのような教材を使用していくかなどを話し合い、1週間後からお世話になることを決め、正式に申込の手続きを済ませ教室をあとにしました。
家から六つのコーナーを過ぎて5、6メートル進んだ右のドア、トリトンにとっては朝飯前の仕事、一発で私をその場に誘導する彼の姿をみていると、本当にすべてを理解しているように思えてなりません。
このようにしてまた一つ“トリトンと歩む道”に新たな宝物が増えました。
                              つづく
posted by ドスコイノブ at 09:00| Comment(2) | TrackBack(0) | トリトンとの日々