2011年04月17日

訓練日誌 まえがき


皆さん、こんにちは!
今回からしばらくは、3年前の今の時期に受けたアイメイト協会での約一ヶ月間にわたる訓練の様子について、当時つけていた日記を紐解きながらご紹介させていただきます。
“アイメイトのマナー”に関する記事が中途半端な状態にありますが、ちょうど今の時期に受けた訓練、当時を思い出すには絶好の機会と判断し、このタイミングで書かせてもらうことにしました。
もちろん、“アイメイトのマナー”の続きを中断したわけではなく、必ず続きの記事も掲載することを皆さんにお約束し、とりあえず延期という形をとらせていただくことにします。
さて、私がアイメイト協会に泊まり込んで、“アイメイトと歩く”ために様々なことを学んだのが3年前の今頃、正確には4月12日の土曜日の入校式から5月10日の土曜日の卒業式までの29日間、暑くもなく、寒くもない、とても恵まれた過ごしやすい季節でした。
当時を振り返りブログ上に掲載する上で幾つか皆さんにお断りしておく事柄があります。
まず、毎日のブログ更新ができず、時系列的に当時と同じ時を刻んでいけないだろうことを最初にお詫びします。卒業式を迎えた日の記事をここに記すのが6月になってしまうかもしれませんし、7月にずれ込んでしまうこともありうることを予めご了承下さい。
次に、現在の記事と混同しないよう、当時の日記は【】で囲んで掲載いたします。
また、日記についても、原文通りそのまま掲載するのではなく、ある程度修正を加えつつ、個人名などにも配慮しながら紹介させていただきます。
私はそれまで犬をちゃんと飼ったこともない全くの白紙状態、アイメイト協会で学んだことは最初から最後までが初めてと言っても言い過ぎではないほどの毎日の連続でした。
当時私は49歳、何事に関しても習得する能力に陰りをみせ、ついさっき習ったことすら頭の中からすっぽり抜け落ちてしまう有様、そのような中での訓練、今にして思えば、よくがんばれたものだと今更ながら自分自身にエールを贈りたい気持ちになります。
かなり前置きが長くなりました。そろそろ行ってみることにしましょうか。
私と一緒に皆さん自身が訓練を受けている気持ちになっていただけるような記事にできればと思っています。
それでは、どうぞごゆっくりお楽しみください。
【4月12日(土)、俺と妻のM子が向かっていた場所は、東京練馬区関町にあるアイメイト協会というところだ。
盲人の歩行を助ける施設であり、その実現に犬を伴うという手段を利用する、つまり、盲導犬の育成と盲人の歩行指導をする施設である。
約束の10時に間に合うように俺とM子は、埼玉県××市の自宅を余裕をもって出た。
これまで、白杖を使用して歩いてきたが、そのほとんどは、横に誰かが付き添うという形で、一人で器用に杖を裁いて進む技は、俺には備わっていなかった。
いつも人を頼りにしてはならないと、たまには一人で外出したこともあるが、様々な障害物、雑多な音のかたまりは俺に大きな精神的疲労を土産にしてくれた。
だったら、外出しない方がよっぽど楽だ。家にいれば、事故に遭うこともないし、大きな疲労を伴うこともない。
それは、自分自身の弱さだと避難を受けるかもしれないが、実際、俺は、そう思っていたのだから仕方ない。
が、しかし、この考えは、大きな誤りであることに気付いた。
一人では、どこにも行けない、自分は、だめな男なんだと言った負の感情だけがほとんどを占めることになり、違った意味での精神的ストレスを貯め込むことになってしまった。
好きな時間に、好きな場所に楽に行けたらなという思いは心の奥底に押し込んで日常を送っていたが、奥深くに沈められていた感情は、日常と言う重いかたまりを少しずつ持ち上げ、ついには俺をアイメイト協会に導くほどの大きなエネルギーに変化していった。
盲導犬とならば、誰の手も患わすこともない。自分が外に出る助けにきっとなってくれる。これしか手段はない。これが一番自分に適している。
こうなれば俺の気持は、それだけにしか目は向かわず、国内に存在する盲導犬の協会の施設を調べることに毎日を送ることになった。
そして、たどり着いた協会が、アイメイト協会であり、その理念に深く共感した俺は、早速、直接電話連絡し、自分の希望を伝えた。
電話に応対してくれた女性は、埼玉県が盲導犬の育成事業をしているので、手続き的には、市区町村の役場で申し込むことになるが、犬との体験歩行もできるので、一度、こちらに来てくださいと言ってくれた。
次の休みの火曜日の午後1時半に協会に出向く約束をして電話を切ってから、俺の心は、アイメイト一色に染まるのだった。
これは冗談でもなんでもない。寝ても覚めても犬のことばかりが心を占め、寝ている時も、まだ見ぬ相棒が夢に出てくる始末だった。】
posted by ドスコイノブ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | トリトンとの日々